あなたならどうする?「My Child Lebensborn」レビューと攻略

衝撃的すぎるゲームなので、ゲームレビューというカテゴリを作ってまでブログ書いちゃいます。

昨日あたりからTwitterでバズっているゲームアプリ「My Child Lebensborn」、昨日の夜買ってみたところ夜中までプレイしつづけてしまいました。

ストーリーはこんな感じです。

舞台は第二次世界大戦直後、1948年のノルウェー。ゲームはプレイヤーがひとりの養子を迎え入れるところからスタートします。
クラウスくん(養子)はナチスドイツがノルウェー占領時に18歳のドイツ兵と16歳のノルウェー少女の間に生まれた子です。
ナチスドイツは戦時中、兵士にノルウェー女性との子作りを積極的に推奨していました。クラウスくんのようなドイツ兵とノルウェー女性の間の子は、戦後にノルウェー国民たちから差別や偏見を受け続けます。これをノルウェー人養父として体験するゲームです。

………しんどすぎでは?。

 ※一般にレーベンスボルン問題を調べると、施設で意図的に作られた子どもたちになりますが、このゲームのクラウスくんはそうした強制力の中で生まれたのではなく、ドイツ兵とノルウェー少女の恋愛で生まれた子のようです。

トレイラーの時点でこの不穏さ。ゲームの最初に養子を男女どちらにするか選べます。女の子にするとカリンちゃんです。

ロード画面も不穏です。

 クラウスくんはストーリー序盤で誕生日を迎え、小学校に行くようになりますが、学校でなにがあったかは、本人が話すまでなにも分かりません。プレイヤーがわかるのは「きょうはどうも様子がおかしい」くらいだけ。

プレイヤーはクラウスくんにごはんを食べさせたり、お風呂に入れたり、着替えさせたり、寝かしつけたりを、仕事ではない時間に行わなければいけません。
時間管理が超シビアです。あっという間に食事ゲージが空っぽになり、清潔ゲージが底をつき、所持金も底をつきます。

クラウスくんはところどころで絵を書いて残してくれますが…

とても仲良くしていた友達に無視されたときは、こんな絵になったり

とつぜん、こんな絵をかいたり

↑担任の先生がクラウスくんに偏見のある先生に変わった直後の絵。
なのでたぶんこれは学校の先生。

服の傷が「コケたとかではなくて鋭利な何かで切った」感じだったり

夜になっても帰って来ないと思ったら、こんなことになってたり

人物が黒塗りの絵を書いてたり

こんなことをいい出したりします。しんどい!

これはまだ序の口で、ネタバレなので伏せますが、ある物をいきなりクラスメートに壊されたりと、壮絶ないじめがずっと続きます。
一般にいじめと言えば学校内だけのことですが、クラウスくんは学校だけではなく地域の住民などからもいじめを受けます。しんどー!

ゲームでは随所でプレイヤーとなる養父の日記が書かれ、そこには戦時中のナチスドイツの考え方や、その時代のノルウェーでの状況などが記載されます。要するに日記が一部解説パートを担っています。

なおこの養父は最初無職からスタートし、途中で仕事を見つけて就職するのですが、日記から、前職を"ドイツ兵の子であるクラウスくんを育てているという売国奴だ!"といういいがかりでクビになっているということがわかります。し、しんどー!

クラウスくんとのやりとりは3択で表示されるので、なるべくベストそうな回答をその3択から選ぶ必要があります。
「ナチズムってなんなの?」という質問に対しどう答えるか?みたいなウルトラシビアな選択肢もちょくちょくでてきますので、常に「あなたならどうする?」をプレイヤー自身に選択させてきます。しんどー!

 

そしてこのゲーム、OPとクリア後のEDに「史実に基づく話です」というテロップをガンガン入れてきますので、「ゲームの中の話だし」とプレイヤーを逃避させてはくれません。
第二次世界大戦後のノルウェーで実際にクラウスくんのような差別や偏見を受けていた子どもたちがたくさんいたという事実を突きつけてきます。

というしんどいゲームです。

しんどいですが、人生のなにか大事なことを学ばせてくれるような気がします。

iOSAndroid両方対応しており、買い切り制で330円です。

 

 

以下はプレイしての攻略メモです。
どうしても家出されてしまう(クラウスくん・カリンちゃん両方プレイしたのですが、まだ家出されたことはない)方向けの攻略ヒントになれば幸いです。

・本人の言うことを信じる。友達も基本的には信用する。
・学校に無理に行かせない。当たり前だけど。
・仕事を休む選択肢がある場合は仕事を休む。
・残業は幸福度が即座に下がるのでなるべくしないこと。
・出自に関する情報(お母さんのことやお父さんのこと)は隠さずにすぐ話す。
・金銭管理がめちゃくちゃにシビアなので、最安のオートミールを基本にオートミール5連続→トースト系→再度オートミールといった形でやりくりするのがベスト(のはず)。高い食材だと何が良いのかは不明です。日当75円ってこのゲーム内の物価から考えても確実に労基法違反ですからッ!。
・日曜日に森か湖に食料確保へ行くのは金銭管理上必須です。つりざおの道具を手に入れたらつりざおは早めに作っておくといいです。
・日曜日以外にも「なにかしよう!」と言われたら「外に行こう」と回答すると森側に行けるようになります。ベリー摘みがはかどります。
・寝る前に本を読むと幸福度が上がりますが、「もう遅いよ」等で断っても下がりはしません。幸福度が満タンのときは断って料理や服の修繕の時間にあててもよいと思います。
・ブタの貯金箱の貯金額は一番少ないのを選択しましょう。なぜかはプレイしていくとわかるはず……。
・クリスマスまでにしておかないといけないことは、毛糸で作るキツネのぬいぐるみと、セールになる食材を買うこと。食材がない場合は子供がベリーをとってきてくれますが、かなり気の毒で悲しくなります。
・やたら高いおもちゃは頑張って買っても特に何も起こらない(はず)。残業して買ってあげよう!と思ってしまいますがまっすぐ帰りましょう。帰宅帰宅!
・櫛は買ってもとくに喜ばれるわけではなく髪型が変えられるようになるだけです。けっこう高いのに〜〜!とガッカリ。。
・終盤、居残りが続いて何もしてないのに幸福度がガタ落ちするときがありますが、冷静にお金と食料を貯めて会社を休んでそばにいてあげることが大事なようです。連日仕事を休んでも別にクビになったりはしません。森か湖で食料確保は忘れずに。夜お話を読んでほしいと言わなくなるので夜に調理しておくと便利、でもこの時期なにもできなくなるので時間が余るはず。
・「自分がクラウスくんならorカリンちゃんならどう言ってほしい?」かが選択肢のヒントです。それでもまあ悩むんですけどね。グッドラック!