猫闘病記 1/28-2/2

急に胸水がたまるようになってしまった飼い猫べるたんとの記録を残そうと思います。
胸水がたまるようになった直接の原因は、いまも確定はできていないわけですが、心臓病の疑いが低く、おそらくは腫瘍による循環障害と思われます。
年齢的にシニアなので、麻酔から戻ってこれるか、外科手術後に回復できるかなどを考えると、おそらく厳しいため、確定診断も積極的な治療も選択せず、対症療法的な処置でやっていくことにしました。

 

1/28 火曜日
それまでの日~月の仕事がイレギュラーで結構大変だったこともあったのか、出勤しようと思ってたものの、出る直前になって「だめだ、やっぱりしんどいな、出勤は午後からにして午前中は寝よう」と半休をとってぐぅぐぅ寝た。
そろそろ起きようかな?というころにベルさんが「ニャー」と大きめに鳴いた(※べるさんはあまりニャーとは鳴かない)。そのあとすぐにうずくまるような体勢になり、え?なに?と思ったら口呼吸*をしだした…。
*:猫は口呼吸はしない動物なので、口呼吸というのは人間でいうと意識がないとか、そういうレベル
で、大パニックで、動物病院にとにかく行かなきゃ!とGoogle Mapを開くも、手が震えてしまってうまく操作できない。家から一番近い動物病院がどれだかわからない(慌てすぎて)。前を通りかかって覚えていた徒歩10分くらいの動物病院に電話。「初診です、猫です、急に口呼吸をしだして、いまから伺って大丈夫ですか」と伝えたところ、「はい、心配ですね、すぐいらしてください」とおっしゃっていただいた。ありがたい。
引っ越しのとき使ったベビーカー型のキャリーを展開して、だっこしてべるたんを入れた。このときもまだ口呼吸していて、体の力がだいぶ抜けてぐったりしてる感じだったので『ここから徒歩10分、持つか…?』とお別れの気配すら感じた。やめてくれやめてくれ。急いでコートを着て早足で歩いて信号待ちでキャリーを覗くと、いつもどおりの顔に戻っていた。「ンナオー(どこじゃここはー、あけろー)」と抗議。おい。いつもどおりじゃん。なんだよ…。と思い、ある程度落ち着きながら病院へ。
急患扱いで通してもらい、ワクチン接種に来たワンちゃんの飼い主に頭を下げて診察室に入った。
「いまは普段通りの様子にみえるんですが…」と伝える。先生は「うーんでもやっぱり息が荒いみたいですね」と酸素マスクを装着させる。(べるたんは『なんじゃこりゃーヤメレー』みたいな顔してた)
とりあえずレントゲンを、ということでレントゲン撮影。しばらく待つ。
結果は肺に水が溜まっているらしい。エコーで詳しく見ることにした。ついでに注射の針で水を抜いてもらうことになった。
とれた組織液を分析にかけるまで時間がかかるのと、血液検査をします、ということでべるたんはICUの酸素室へ。私は結果が出る3時間半後まで一旦帰宅することになった。
帰ってから「猫 胸水」などで検索すると、心筋症で胸に水が貯まることがあると書いてあった。
そのほかにも、もし心筋症であれば、
・原因不明。メインクーンは遺伝的に発症しやすい。
・発症した場合、改善する治療はなく(原因不明なので)、現状より悪くならないようにする対症療法しかない。
・血栓ができやすく、足に詰まった場合、激痛ののち半身不随になることがある。
・突然死の割合も多い。
などがわかって、かなりメンタル的に落ち込んだ。昼飯も食べずにぴいぴい2時間半くらい泣いた。
夏から続いていた空ゲロ(吐きそうになるけどなにも吐かない)が咳だったとわかって、なんでもっと早く病院に行かなかったのかと反省した。
動物病院までは絶対に徒歩10分はかかる。もし小さい方のキャリーに入れて、自転車に載せられたとしても、5分以上はかかる。たぶん、悪化して危篤となったら、先生に見てもらうまで持たないかもしれない…。
あと5年以上は一緒にいられるのかなと漠然と思ってたけど、飼い猫の平均寿命15歳のとおりであればあと2年程度しかない。いつのまにそんな高齢になってしまったんだ。うちに来たときは300gの毛糸玉みたいだったべるたんが。もう、そういう年齢なのか。高齢なんだ。うう、つらい。
でも、「そういう年齢なんだ」と思ったあたりから、吹っ切れた、というとちょっとドライすぎる表現だけど、そうか。と状況を受け入れられるようになった。
いつ、どんなふうにお別れがきてしまうかわからないけど、ベストを尽くして一緒にいられる時間を大切にしていきたいなと思った。

1/29 水曜日
日曜出勤した代休をこの日とる予定にしていたのでそのまま取った。
一晩様子を見たけどおしっこがあまり出てない様子なのと、ご飯をあまり食べなくなってしまった。いつもどおり台所に立っているとごはんの催促にはくるのだけど、ケージに向かう最中に立ち止まってしまう。で、「ごはんなの?ごはんたべられるの?」と聞いて、カリカリをお皿に出すと、2,3口は食べるけど、すぐに「もういいや」みたいな感じで食べるのをやめてしまう。で、じゃあ洗い物やるかともういちど台所に行くと、また鳴く。なんだよーーー。お水を飲む量もごはんほどじゃないけど普段より少ない。やっぱり肺にたまった水があるとしんどいのではないか。で、肝心な朝晩の投薬をやってみたんだけど、口に入れてもペッと出してしまう。。のにもかかわらず、なぜかペッと出した薬をみずからにおいかいで食べるなどしていて、よくわからない。普通に食べて(飲んで)くれるなら、いいんだけどさ。
家にこもっていると暗いことばっかり考えてしまうし、もともとお約束していたのもあって、こばぽん先生の写真モデルとしてお台場まででかけた。家にいるとべるたんが息をしているかどうか逐一確認してしまうのでよくない。天気もよくて暖かかったので外に出たのは正解だった。気晴らしになった。
夜の薬はウトウトしているところを狙ってやってみた、でもさすがにみずからは飲んでくれず。口の横っちょにエイ!と押し込んですかさずスポイトの水で押し流す作戦で投薬。これ毎日朝晩はしんどいなあ。

1/30 木曜日
おしっこがほんのちょっとと、うんちが通常通りしてあった。ごはんが6割くらいは減っていたけど、朝になってもごはんを完食していないなんてことは今までなかったのでちょっとショックを受けた。昨晩よりは本人(本猫?)の体が若干楽なのかなという印象。相変わらず台所に立つとごはんの催促に来るけど、ごはんは大して食べない。たべてー。
おなか~胸のあたりの動きが大きい呼吸なことには変わりない。たまにンフーという、ため息のような鼻息が聞こえるときがある。
職場で、12時頃に知らない電話番号から着信があって気づかず、番号を調べたらどうも動物病院の院長の名前が出てきた。かけなおすも留守番。夕方頃にもう一度電話が来て、「ベルちゃんの組織液の結果が出て、心臓のマーカーの値は低いので心臓からの胸水ではない可能性が高いです。ほかになにか原因があると思います」と言われた。「ほかには何が考えられますか」と聞いたら「腫瘍がどこかにあることですね。この前のエコーとレントゲンではそれらしきものはなかったのですが、そもそも胸水が溜まっていると白く写るので見えないんです」とのこと。
腫瘍、腫瘍かあ…とショックを受けつつ帰宅。今朝よりもぐったり度UP。昨日は椅子に乗れたけど今日は椅子に乗らずに床に寝そべっているので、床に昔使っていたブランケットを敷いた。ずっと眠そうにしている。

1/31 金曜日
おしっこが相変わらずちょっと。うんちは出てない。そもそもうんちが出てからほんのすこししか食べていないので多分出ない。飲み水が減らなくなった。台所に立ったらごはんの催促に来たのでカリカリを入れてみたけど、においすらかがず、スルーされてしまった。元気な頃はあまりにもガツガツ食べすぎて、あっという間になくなってしまうので他のカリカリにまぜたりしていたミオコンボの小袋が、全然へらない…。
呼吸はあいかわらず。朝の日課で出窓に外を見に行ったけど、カーテンをくぐるまえに息切れしてしまってその場にうずくまっていた。そのうち降りてきて昨日敷いたブランケットのところにまるくなった。眠そうにしている。朝出る前にちょっとだけ仮眠しようとしたら台所に向かってなにかを訴えているので、もしかしてと思いマボテツのために買っておいた残りの子猫用パウチをスプーンで口に持っていったらおいしそうに食べた。ついでに薬を混ぜたらそのまま食べてくれた。ごはんのおさらに入っていたカリカリを全部ジップロックにうつしてパウチごはんを盛った。それでも食べたのは小さじ大盛り3くらいの量。a/d缶を買っておくべきかもしれないと思う。
そんなこんなしていたら自分の体調が怪しくなってきたので夜のご飯のお誘いをリスケしてもらい、仕事が終わったら直帰してなるべく早く寝ることにした。自分がダウンしてしまったら元も子もない。

2/1 土曜日
10時半に動物病院に行って胸水を抜いてもらった。胸水を抜いたあとにレントゲンを撮ってもらったが腫瘍らしきものは見当たらないとのこと。胸水を抜いたほうがラクみたいで帰ってきてからはお腹を出してぐうぐう寝ていた。ついでに自分もぐうぐう寝た。いつも食べてたカリカリをお湯でふやかすと食べる。水が減らない。
右のおなかを上にして寝転がっているときに肺の下あたりになにか硬いのがあることに気がついた。左にもある。

2/2 日曜日
昨日より呼吸が激しい気がする。水が減らないのでシリンジであげてみたところ飲むので、今までのペットボトル式のやつではなくお皿にお水を入れてみることにした。お水のお皿をちかくまで持っていくと飲む。ごはんはカリカリをふやかしたやつを残すようになったのでウエットのごはんを大量に買ってきて、それをあげることにした。見たところ15歳用のウエットのごはんのスープ部分だけ食べてるっぽいので、今後は流動食じゃないと厳しいかもしれない。

 

 つらみ。